【第10話】木曜の夜は、胃袋を労る「豆腐のきのこあんかけ」
木曜日の夜。 美咲は、玄関のドアを開けるなり、重いバッグをドサッと床に置いた。
「疲れた……」
月、火、水と重ねてきた疲労が、木曜日になるといよいよピークに達する。 スーパーに寄る気力すらなかったけれど、幸い冷蔵庫には昨日買ったえのきの残りと、お豆腐パックが眠っているはずだ。 今日はもう、お肉をガッツリ食べる気分じゃない。胃腸も「優しいものを頼む」とストライキを起こしかけている。
(よし、お豆腐を温めよう)
キッチンに立ち、小鍋に水と白だしを入れる。そこに「鉄丸」をコロンと入れて火にかけた。 木曜日の疲れた夜は、この鉄丸のお出汁に本当に助けられている。ただの白だしが、鉄丸を入れて煮立てるだけで、まるで料亭のお出汁のように角が取れて、奥深い味になるのだ。
お出汁が沸騰したら、ほぐしたえのきと、昨日のナスの残り(少しだけ取っておいた)を刻んで入れる。 水溶き片栗粉でとろみをつけたら、レンジで温めておいた熱々のお豆腐の上に、とろ〜りとかける。 仕上げに、おろし生姜を少しだけ乗せた。
湯気を立てるお豆腐をスプーンですくい、フーフーと冷ましてから口に運ぶ。
「……あぁ、染みる」
生姜の香りと、きのこの旨味が溶け出した熱々のあんかけが、疲れた胃袋を優しく包み込んでいく。 お肉が入っていなくても、鉄丸のお出汁のおかげでしっかりとした満足感があるし、何より食べていて体がホカホカと温まってくる。 「私、今週もちゃんと自分の体を労わってるな」 そう思えるだけで、少しだけ自己肯定感が回復していくのを感じた。
さあ、明日は待ちに待った金曜日。 今日はお腹の中から温まって、泥のように眠ろう。
📝 今日の帰り道 買い物リスト
- 絹ごし豆腐(1丁 または 小分けパック2個)
- えのき、しめじ等のきのこ類(半パック)
- 生姜チューブ
🍳 今夜の献立:胃腸に優しい、豆腐のきのこあんかけ

気力も体力も底をつきかける木曜日。本当にお疲れ様です。 今夜は、包丁も火を使うのも最小限!疲れた胃腸をじんわり温める、優しいあんかけ豆腐です。
【作り方(調理時間:約10分)】
- お豆腐は耐熱皿に入れ、ふんわりラップをしてレンジ(600Wで約2分)で温めておきます。
- 小鍋に水(150cc)、白だし(大さじ1.5)、醤油(小さじ1)、みりん(小さじ1)を入れ、ほぐしたきのこを加えて煮立てます。
- きのこに火が通ったら、水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1+水小さじ2)を回し入れ、とろみがつくまでかき混ぜながら煮ます。
- 温めたお豆腐の上にたっぷりとかけ、生姜(チューブでOK)を添えて完成です!
💡 美咲の夜のルーティン あんかけのお出汁を作る時、お水から「鉄丸」を入れて煮立てると、旨味がグッと引き立ちます。優しい味のメニューでも、鉄分がしっかり摂れるので、貧血対策にもバッチリ。 体の芯から温まって、明日へのエネルギーをチャージしてくださいね。おやすみなさい。
