【第38話】疲れが押し寄せる木曜日。「厚揚げと小松菜のサッと煮」
「あぁ……もう無理」
木曜日の夜。玄関のドアを開けた美咲は、そのまま床にへたり込みそうになるのを必死で堪えた。 ただでさえ疲労がピークに達する木曜日。それに加えて、新年度特有の「気を張る空気」の中で過ごした数日間は、美咲のエネルギーを容赦なく削り取っていた。
スーパーに寄る気力もなく、まっすぐ帰宅。 幸い、冷蔵庫には買い置きしておいた「厚揚げ」と「小松菜」がある。 今日はもう、お肉を焼く気にもなれない。胃腸も「とにかく優しいものを」と悲鳴を上げている。

(よし、お出汁でサッと煮るだけにしよう)
小鍋に水を張り、いつもの「鉄丸」をコロンと沈めて火にかける。 この鉄丸から出るお湯のまろやかさは、疲れた木曜日の夜にこそ、その真価を発揮する。 包丁を出すのも億劫なので、小松菜は手でちぎり、厚揚げはキッチンバサミでチョキチョキと切って鍋へ放り込む。
白だし、みりん、お醤油を少し。 クツクツと煮え始めると、甘くて優しいお出汁の香りがキッチンに広がり、張り詰めていた神経が少しずつほぐれていくのがわかった。
熱々の厚揚げを口に運ぶと、鉄丸のまろやかなお出汁をたっぷり吸い込んだお豆腐が、じゅわっと口の中でほどける。 「……んん、染みる」 小松菜のほんのりとした苦味も、今の体にはちょうどいい。 頑張らなくても、包丁を使わなくても、美味しいものは作れる。 「明日は金曜日。あと1日だ」 美咲は、温かい煮汁を最後まで飲み干し、明日へのわずかな気力を振り絞った。
📝 今日の帰り道 買い物リスト
- 厚揚げ(1パック)
- 小松菜(1/2束)
- 和風だしの素、または白だし
🍳 今夜の献立:包丁いらず!厚揚げと小松菜のサッと煮

新年度の疲れがドッと出る木曜日、皆さま本当にお疲れ様です! 今夜は、胃袋にも心にも優しい、5分でできるほっこりおかずで自分を労わりましょう。
【作り方(調理時間:約5分)】
- 小鍋に水(200cc)と「鉄丸」を入れて火にかけます。
- 沸騰したら、白だし(大さじ2)、みりん(大さじ1)、醤油(小さじ1)を入れます。
- 厚揚げをキッチンバサミで一口大に切りながら鍋に入れます。
- 小松菜を手で食べやすい長さにちぎって加え、中火で3分ほど煮ます。
- 小松菜がしんなりして、厚揚げに味が染みたら完成!
💡 美咲のワンポイントアドバイス 煮物を作るときに「鉄丸」を入れると、ただの白だしでも奥深い料亭のようなまろやかな味に仕上がります。お鍋に入れるだけで鉄分も溶け出すので、疲れてサプリを飲み忘れてしまうような夜にぴったりのズボラ&健康ケアです。 温かいものを食べて、明日の金曜日を乗り切りましょうね!

