外側のお手入れ | つややかな「漆黒」を保つために。外側の錆び防止と磨き上げのコツ
外側の美しさは「拭き上げ」で決まる
南部鉄器の魅力は、内側の機能性だけでなく、その外側の重厚な佇まいにもあります。しかし、外側に吹きこぼれがついたまま放置したり、濡れた手で触り続けたりすると、外側から錆びが発生し、せっかくの美しい意匠が損なわれてしまいます。外側のお手入れの基本は、たった一つ。「熱いうちに、乾いた布で拭く」ことです。
伝統のツヤ出し術:緑茶を含ませた布で拭く

職人の工房でも行われている、外側を美しく保つ「裏技」があります。それは、「温かい煎茶を浸して、固く絞った布で拭く」ことです。内側のリペア同様、お茶のタンニンが外側の鉄肌と反応し、しっとりとした深みのある黒いツヤを生み出します。これを繰り返すことで、鉄器は「黒光り」という言葉がぴったりの風格を纏っていきます。
外側のお手入れでやってはいけない3つのこと

- 洗剤の使用: 外側の着色や油分を剥がしてしまい、一気に錆びやすくなります。
- 硬いブラシでこする: 伝統的な「漆(うるし)着色」や「おはぐろ」の仕上げが剥げてしまいます。
- 濡れたまま放置: 水滴がついたまま乾くと、輪ジミになり、そこから赤錆びが発生します。
触れるたびに美しくなる道具
南部鉄器は、触れることで手の脂や手入れの布が馴染み、時を経るごとに美しさを増していきます。毎日の使用後、熱が冷める前にさっと一拭き。この数秒の積み重ねが、一生誇れる「美しい鉄器」を育てるのです。

